9路のネット対局をしていたところ『マネ碁』をされてしまいました。色々と対応方法があるようですが、私は対策を研究したこともありませんので負けてしまいましたね~。
そこで『マネ碁を攻略する方法』について調べたことを書いていってみようと思います。(当ブログ主の棋力は『野狐囲碁三段程度』です。決してレベルが高いとは言えませんので、その点はどうぞご了承くださいませ。)
目次
9路は接近戦で戦うべし
結論を先に書きますと、9路のマネ碁対策の答えは『接近戦』なのだと思います。
私は3つの有料囲碁ソフトを保有しています。
・天頂の囲碁7(九段)
・最強の囲碁Zero(九段)
・銀星囲碁18(八段)
どれもプロ棋士に匹敵する強さを持った囲碁ソフトです。その囲碁ソフトの最強バージョンに『黒』を持たせて白でマネ碁で挑んでみたところ・・・・・3つとも共通していたのが『序盤から接近戦を仕掛けてくる』ことでした。
こういった理由から『9路はそもそも「接近戦」で戦うのが正しい戦い方である』ということなのかな~と思いましたね~。
有料囲碁ソフトの戦い方
プロ棋士レベルの囲碁ソフトが『9路のマネ碁』に対してどのような対応をとったのか。その棋譜をご紹介いたします。
◆天頂の囲碁7◆
白番: マネ碁
黒番: 天頂の囲碁
◆最強の囲碁Zero◆
白番: マネ碁
黒番: 最強の囲碁Zero
◆銀星囲碁18◆
白番: マネ碁
黒番: 銀星囲碁18
今回の3つの囲碁ソフトに共通しているのは『全て中央で戦っている』ということです。囲碁ソフトは別に『マネ碁対策の打ち方が特別にインプットされている』というわけではないと思います。普通に『中央で戦うのが当たり前』だと判断しているのだと思うんですね。
私なんかは9路では『地を囲む打ち方』をしています。しかし、プロ級の囲碁ソフトは地を囲うような打ち方をしていません。これはつまり『9路で地を囲うような打ち方をするのは弱い人の発想である』ってことなのではないかな~と思えるんですよ。
地を囲うと『マネ碁』に対応が困難?
例えば、私が『黒』で白が『マネ碁』だとします。黒の私は『地を囲う打ち方』をしています。そして、白はマネてきました。
『白6』の時点では『マネ碁っぽいな』って思ってます。まだ確信できていないんです。とりあえず『黒7』を打ってみると『白8』に来ました。ここまでくると『マネ碁だ』と確信が持てます。
ではマネ碁をしかけてくる白に対して、黒はこれからどのように打てば良いのか? 対応方法は主に2つあるようです。
◆(1)天元に打ってマネ碁を解消する◆
天元に打てばマネ碁は解消されますが・・・・・こんな無意味な一手を打って勝てるはずがありません。黒はただでさえ『コミ6目半』のハンデを抱えています。こんなところに打ったら負け確定です。
◆(2)天元に誘い込むように打つ◆
◆棋譜(http://gokifu.net/t2.php?s=5191554210086714)
『黒19』と天元に打つことでマネ碁は解消されましたが、次は白番です。この状況から黒は『コミ6目半』を出さなければいけません。勝てるかどうかはその人の強さによると思いますが、白は『黒19の左』に打った後、再び黒のマネ碁をしてくるような気がしますね。そうなると、解決になっていないってことになってきそうです。
『マネ碁』というのは本当にやっかいな戦い方ですよ。
『ヒカルの碁』のマネ碁対策
漫画『ヒカルの碁』で桃矢アキラがマネ碁をされるシーンがありますよね。その時の棋譜がこれです。
白番: 桃矢アキラ
黒番: 海王中の一年生
白の桃矢は『マネ碁されている』ことに気が付き中央にくっつけて打って中央をつぶしました。これでマネ碁が解消され、一年生くんは勝ち目が無いと判断し投了。負けを認めました。
先輩たちは『マネ碁なんかやっても意味がない』みたいなことを軽く言っていますが、そんなことはありません。
この話では『桃矢と一年生には圧倒的な実力差がある』という理由からマネ碁は通用しませんでしたが『お互いの実力が互角』だとするなら『マネ碁』は厄介な打ち方なんです。
実力が互角なら『白が中央につけてきた』時点で、マネ碁をやめて別のところに打ち始めます。『白に無駄な一手を打たせた』ということで黒は悪くありません。
また、マネ碁をされると相手は『イラッ』と来るんですよね。精神的にイライラしてダメージがでかいんです。そういった意味でいうならマネ碁は効果的だと言えるかもしれません。
『マネ碁』はルールにない禁じ手
基本的に、マネ碁をやってはいけません。ルール上では禁止されていません。しかし、やってはいけません。
◆『マネ碁』をやってはいけない理由◆
・マネをする方は考えなくて良いので楽
・マネされる方ばかり考えなければいけない
・『勝負』というよりも『嫌がらせ』を受けている気分
・マネされている方は楽しくない、むしろ不愉快
つまり、マネ碁をすると対局相手はバカにされているような感覚になるんです。対局を汚されているような気がするんです。つまり『対局相手を不愉快にする』のが『マネ碁』なんですね。
マネ碁をやる方が有利です。ルールでも禁止されていません。しかし、絶対にマネ碁はしてはいけません。人間関係が崩れます。マネ碁とは『禁じられていない禁じ手』なんですよ。
『太閤碁(たいこうご)』について
『マネ碁』には2種類あります。一つ目は『白が黒のマネをして打つ』行為です。もう一つは『黒が天元に打った後、白のマネをして打つ』行為ですね。
天元に打つ黒のマネ碁が『太閤碁』で、白がマネするのが『マネ碁』というわけです。ま~『太閤碁』とかあまり使われない言葉ですし、一緒くたに『マネ碁』でいいと思いますけどね~。
◆『太閤碁』の名前の由来
碁を知らなかった豊臣秀吉が碁を打たねばならなくなった時、臣下の者の入れ知恵によって第一着を天元に打ち、後を相手のマネをして一目勝ちを収めたという逸話
(参照:『マネ碁』wikiより)
太閤様も、マネ碁をすれば名人級の打ち手と互角に打てるわけですからかなり得意げだったことでしょう。しかし、当時の名人級だって『マネ碁対策』くらいは当然知っていたと思いますよ。
太閤様相手に『太閤碁潰し』を行っていたら果たしてどうなることやら。やはり『はりつけ獄門』か『斬首の後さらし首』と言ったところでしょうか。そう考えますと、この棋譜はなかなかに恐ろしいものに見えてきます。
ただ、wikiにもあるとおり、この話は後世の人が作った作り話というのが有力だとか。ま~、『マネ碁を一生涯得意げに打ち続ける秀吉』ってのはちょっとイメージできませんからね。秀吉もかなり囲碁が打てたという話ですし。
信長や秀吉の棋譜とかあったら面白いんですけどね。どっかに残ってないかな~。
あとがき
19路のマネ碁ならそれなりの長期戦であるため『天元打ち』で解消してしまっても構わないかなと思います。無駄な一手だとは思いますが、ほとんどのアマチュア囲碁打ちは影響は少ないと思うんですね。
しかし『9路』は盤面が狭いためそういうわけにはいきません。『9路のマネ碁』は反則技ってくらい厄介だと思います。
9路におけるマネ碁の対策方法は『(2)天元に誘い込むように打つ』しかないと思います。しかし、私のように『9手目』も打ってからマネ碁対策を行っても遅すぎるんですね。対応が極めて困難というか、無理っぽいです。
対してプロ棋士レベルの囲碁ソフトは序盤から中央の接近戦を仕掛けているためマネ碁がまったく通用していません。これはつまり『9路の正しい打ち方は「序盤からの接近戦」である』ということなのだと思います。
皆さんも『マネ碁対策』でもあり『囲碁が強くなる手段』として、今後9路を打つときは『序盤からの接近戦』を試されてみてはいかがでしょうか。勝てる、勝てないは別として色々と勉強になるかもしれませんよ。
なお、あくまで三段程度の私の力量で記事を書きました。高段の方で『このようにした方が良いと思う』という打ち方があればコメントにてご助言いただければ大変助かりますノ
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