◆5月23日(火)『AlphaGoVSカケツ』1局目
◆5月25日(木)『AlphaGoVSカケツ』2局目
◆5月26日(金)『ペア碁』・『相談碁』
◆5月27日(土)『AlphaGoVSカケツ』3局目
アルファ碁と中国のカケツの第1戦目は、アルファ碁が勝利しました。まぁ、仕方が無いですよね。韓国イセドル9段と対局してからもう1年と2ヶ月経過しています。アルファ碁もかなり進化してしまったでしょうから。
今回この記事では
・アルファ碁とカケツの第1局目の棋譜
・対局を観ていた私の個人的感想
をご紹介していこうと思います。
目次
過去のAlphaGo(アルファ碁)の対局一覧
【まとめ】アルファ碁の対局履歴
◆2017年◆ | |
---|---|
10月中 | 【アルファ碁ゼロVSアルファ碁ゼロ40局】-3000~4750・4775~5185・-3400~3700・3750~4350 |
5月末 | 【アルファ碁VSアルファ碁50局】1~5局・6~10局・11~15局・16~20局・21~25局・26~30局・31~35局・36~40局・41~45局・46~50局 |
5/23~27 | 【中国】カケツ(1局・2局・3局)・相談碁・ペア碁 |
12/29~1/4 | ※【非公式対局】・・・井山裕太(1局)・カケツ(1局・2局)・パク・ジョンファン(1局・2局・3局・4局) |
◆2016年◆ | |
夏ごろ | AlphaGoVSアルファ碁・・・1局・2局・3局 |
3/9~3/15 | 【韓国】イセドル9段・・・1局・2局・3局・4局・5局 |
◆2015年◆ | |
10/5~10/9 | 【EU】ファン・フイ(Fan Hui)・・・5戦 |
※【非公式対局】2016年12月29日~2017年1月4日に行われた対局はインターネット上で行われた非公式の対局となります。
AlphaGo(アルファ碁)VS柯潔(カケツ)の第1局目
対局日 : 2017年5月23日(火)
開始時間: 11時30分~
持ち時間: 3時間
白番: AlphaGo(アルファ碁)
黒番: 柯潔(カケツ)
◆対局結果: 白AlphaGoの1目半勝ち
棋譜の解説動画
【解説者】
・孔令文 七段
・大橋拓文 六段
プロ棋士2目による大盤解説の動画です。ちょっと音声が聞き取りにくいため、音量を大きくして聞いてみましょう。なお、終わったら音量を元に戻すことを忘れずに。
出だしはどうなんだろう?
序盤、カケツ9段が右下の三々に入ったのには個人的に驚きました。三々に入ると、どうしても囲まれてしまうからです。序盤で白のAlphaGoにこのような中央への模様を作らせてしまっていいのかな~という気がしました。
ま~、カケツの判断としては、先手取れて布石自体がいいってことなんでしょうかね~?
チクン絶賛の一手
ニコニコ生放送では趙治勲先生が解説していました。そのチクン先生が対局の中で一番絶賛していたのがこの一手。
この状況では『A』か『B』に打つのが普通だそうです。それに対して白のAlphaGoはここに打ってきました。
何やらチクン先生が時間をかけて熱く解説を行っていましたが、アマの低段である私にはよくわかりませんね~。ま~、何よりアマ低段程度ならAかBで十分かなとも思いました(笑。
更なる高みを目指しているという方は、メチャ強い方が運営しているブログを覗きに行ってみてください。この辺りを熱く解説してくれていると思いますので。注目して読んでみると、なかなかに面白いかもしれませんよ。私はよく分かりませんのでパスです!
左下スミはカケツが悪い?
そして、左下の黒のうち回し。チクンさん曰く『誰が打った対局なのか知らなければ、ボロクソ言われるヒドい状況』とのことです。実際の所、ただ生きただけの状況なんですよね。さらに言うには『カケツは昨日、対局の事で頭がいっぱいで寝てないんじゃないかな~?』とチクン節が炸裂していました(笑。チクン先生、今日の解説はノリノリで面白かったですよ~。
AlphaG最悪の一手
チクン先生が最悪だとダメだししていたのが、この二段バネ。地を囲うような打ち方をしているからダメなんだそうです。ハネずに切って当たりとした方が良かったと。
ま~、確かに白の模様がだいぶ消されてしまったように見えますね。
奇妙な一手だ
個人的に、初め見た時は『何じゃこりゃ!?』と思いました。プロの対局でなければ『こいつは素人か?』と思ってしまうような一手です。こんな一手があるんですね~。面白いから、ここの打ちまわしは覚えておきたいな~と思いました。
ほぼ敗着になるのかな?
アルファ碁の一手に対して、カケツは左に打ちましたが、チクン先生は『A』に打つ方が良かったのではと解説していました。右側だと中央まで伸びた模様がありますので、大きな地を確保できただろうと。
ちょっとカケツ的には無理して攻撃しすぎてしまったってところなのかもしれませんね。
コウ材を増やす一手
この一手は取られてしまいますが、コウ材を増やす手法として有効なのだそうです。中国や韓国では、最後の最後まで諦めないという事で、コウ材を確保するという事でこういった打ち方をするとか。地としては損にはならないようです。ちょっと参考にしようかなと思いました。
中国の整地
チクン先生も『何をやっているのかよくわからない』『見ていて不安になる』という中国流の整地です。なお、画像は整地の完成形です。確かに、意味が分からない(笑。
アルファ碁の姿?
野狐囲碁の方でみると、アルファ碁の画像はこのようなものが使われていました。これは野狐囲碁が勝手にこういった画像を当てはめただけなのか。それとも、アルファ碁の公式の画像なのか。なかなか興味深いな~と思いました。
ファン・フイさんはAlphaGoと練習碁をしている
覚えている方も多いと思いますが、AlphaGoが世に広まるきっかけになったのは、『EUチャンピオンの中国人「ファン・フイ」さんをAIが倒してしまった!』というところから始まっています。
この発表がなされたのが2016年の1月。その後、3月に韓国のイセドル9段を倒してしまったことで、世界中に衝撃が走りました。
この、AlphaGoと最初に対局した『ファン・フイ』さんは現在、ティープマインド社に所属していて、AlphaGoの練習相手になっているそうですよ。面白い話ですよね。
AlphaGoを動かしているのは1台のコンピュータ
AlphaGoもこの1年でだいぶ進化したそうです。
1年と2ヶ月前にイセドル9段と対局した時は、パソコン10台くらい繋いで計算処理を行っていたとか。しかし、今回のカケツとの対局ではパソコンは1台しか使っていないそうです。大量の処理をする必要が無いまでに精度を上げてきたってことのようです。
中国は生中継が観れなかった?
中国で行われている大会ではありますが・・・中国では生中継で視聴できないという話がネットの中で流れていました。中継は動画サイトの『youtube』で行われますが、中国では『youtube』を禁止しているからです。AlphaGoとの対局が決まったとのことだったので、話し合いで解決した者と思っていましたが・・・・・もしかしたら直前になってまた大揉めになってしまったってことなのかもしれません。
その影響なのか、日本でもネットのどこで動画視聴できるのかなかなか情報が出回りませんでした。私自身も、ほとんど当日になってわかったってのがほとんどでしたよ。勘弁していただきたい。
カケツはもうAIとは打たない
カケツは自分のブログの方で『今回を最後に、もうAIとの対局は行わない』と発表したそうです。人間が車と競争しても勝てないように、これ以上、AIと競争することを考えても仕方が無いと考えているようです。これからは人間との対局を重視して頑張っていくとのこと。ごもっともな話だと思います。
とはいえ、AlphaGoとの対局は『韓国』『中国』と来ていますので、やはり最後は日本の井山裕太とも打ってもらいたいな~とは思いますよね~。日本棋院がAlphaGo側に打診しているという話をどこかで聞いたような・・・・・実現するといいのですが。
チクンと張栩
チクン先生が張栩との出来事を話していました。
何でも、チクン先生が日本棋院の幽玄の間のサイトで対局をしていた際、『地合い計算ボタン』を使っていたところ、それを後ろから観ていた張栩が
張栩
『え! あれ? ボタン使うんですか?』
などと言ってきたとか。その事に関してチクン先生はえらく不満を口にしていました。爆笑です。
確かに、プロ棋士が自分で数えずに『地合い計算ボタン』を使うってのは面白いですよね。私も目の前でプロが使っていたら『え!?』とは思います。
とはいえ、大先輩のチクン先生に堂々と言ってしまう張栩も大物やなと思ってしまいますよ(笑。
チクンと井山裕太
チクン先生の話の中で一番衝撃的だったのが井山裕太6冠の話。
視聴者の質問コーナーで『ソフトは囲碁の勉強になりますか?』というものがありました。それに対してのチクン先生の答えが
チクン
『井山なんかね、僕が打とうって言ったら「下手くそだから打たない」って言うんですよ。いやホント。でも、ソフトはそんなこと言わないから勉強になりますよ。』
それを聞いていたゆかり先生も『絶対そんなこと言わないですよ』と爆笑していましたが、結局、チクン先生はその話をジョークだと否定せずに終わってしまいましたね。
いや~、言いたい放題のチクン先生の話は本当に面白い。
あとがき感想
今回のAlphaGoとカケツとの第1局目は、チクン先生の解説があまりにも面白かったために、AlphaGoの対局がどうでも良いような気がするほどでしたね~。いや~、完全に『AlphaGoVSチクン』の勝負であり、チクンが大勝利だったって印象です。楽しい一局でした。これからもチクン先生を応援していきたいな~って思いましたよ。
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白30手目は秘孔を突いた手でしたかね。
私は全く碁を解さないのですが、解説が面白いので試合が終わるまで見てしまいました。
左上での闘いが進むと、解説が言う通り黒は気持ちが切れてしまった感じがします。
あれで先が悟れてしまう敗者は凄い。