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囲碁の講義で単位を取得できる大学がある
2005年に東京大学は囲碁で単位を取得できる授業を行うようになりました。その後、早稲田大学、慶応大学、東京学芸大学、京都大学、大阪大学、青山学院大学、九州大学などでも囲碁の授業が行われています。
10年たった今現在、囲碁授業を行っている大学は21校まで増加しています。
大学で誰が囲碁を教えているのか?
大学で囲碁を教えているのは、なんと囲碁のプロ棋士達です。とはいっても、教えている相手は囲碁の知識が全くない学生さんになります。プロ棋士だからといって簡単にはいきません。
そこで、囲碁を教えるプロ棋士達は前もって『教え方の研修』を受けています。研修を受けた後、教壇に立ち学生たちに囲碁を教えているわけです。
現在、約30人のプロ棋士達が大学の教壇に立って囲碁を指導しています。学生たちもプロ棋士達に囲碁を教えてもらえるだなんて、うらやましい限りです。今後『自分はプロ棋士に囲碁を教えてもらった!』と自慢話もできますね。会社の上司などで囲碁を打っている人は意外と多いですし、良い人間関係構築にもつながるのではないでしょうか。
大学で囲碁を教えるメリットは?
囲碁を行うことで『思考力』『集中力』『コミュニケーション能力』『礼儀作法』を養うことができます。学生たちの『人間力』を向上させることができることから、大学側も大きな期待をもって歓迎しています。
学生からもゲーム感覚で楽しみながら人間力を向上させることができる授業ということで高い人気を集めています。
低下し続ける囲碁人口問題
日本棋院が学生に囲碁普及を頑張るのには理由があります。
日本の囲碁人口は1980年ごろの1200万人をピークとして以降、20年後の2000年頃には400万人と1/3まで低下してしまいました。
週刊少年ジャンプで1998年~2003年まで漫画『ヒカルの碁』が連載。ヒカルの碁は社会現象と言われるほどの人気となり一時的に囲碁人気は向上しましたが、その勢いをもってしても低下は止めるまでには至りませんでした。
2005年頃は囲碁人口250~300万人となり、日本棋院も常に頭を抱える状況でした。
大学で教えるきっかけとなったのは?
2004年に日本棋院の理事長に就任した加藤正夫九段は、囲碁の普及を目指すために東京大学を訪問し、プロ棋士が指導する囲碁授業を提案しました。これが今現在、多くの学校が囲碁を取り入れ始めたきっかけです。
加藤正夫9段の活動が功を成し、今現在、少しづつではありますが若者層から囲碁は受け入れられつつあります。
しかし、残念なことに加藤正夫9段は脳梗塞により2004年12月30日に亡くなられました。57歳という若さです。本当に残念でなりません。
若者層の普及率が20%に向上!
大学からも学生からも歓迎されている囲碁授業ですが、実は大学だけでなく、学童保育や小学校でも普及が進んでいます。囲碁が備え持つ『人間力向上』の性質から、多くの場所で歓迎されているようです。
現在、20代以下の若者層の囲碁の普及率は約20%と言われています。年配の方がやっているイメージの囲碁でしたが、意外な結果がで始めています。
碁会所などに行かなくとも、インターネットには多くの対局サイトが存在します。とても気軽に囲碁を楽しめる時代になっています。囲碁を打っている者としては、どんどん普及していってもらいたいなと思えてなりません。
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