アルファ碁が人間最の世界ランキング1位である中国のカケツ9段を倒したのが今年の5月。ディープマインド社は『人間とはもう対局しない』と宣言していたことから、囲碁の世界から撤退するのかなと考えていましたが、『アルファ碁ゼロ』という進化バージョンで帰って来たようです。

アルファ碁を超えた強さを持つとされる『アルファ碁ゼロ』の登場。googleは一体どこまで囲碁AIを強くする気なのか!? 今回はアルファ碁ゼロに関してわかる範囲でまとめてみました。参考にしてください。

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目次

『アルファ碁』登場から『アルファ碁ゼロ』が登場するまで

『AlphaGo』という言葉が世の中に知れ渡ったのは2016年1月のネイチャーの論文発表からでした。コンピューターが人間のプロ棋士に勝つのはまだまだ先の話だと言われていた最中、『人間のプロ棋士相手に5戦全勝した』と発表されたんですよね。

それでも世間では『ヨーロッパチャンピオンと言っても、日中韓のプロ棋士で言うなら低段レベル。まだまだ人間の方が強い。』と考えられていました。そのため、3月のイセドル9段との対局は、イセドル9段が勝つだろうと言うのが一般的な予想でした。

しかし・・・・・現実はアルファ碁の圧勝でした。以降は、皆さんのご存知の通りかと。

年月 内容
2015年10月 棋譜】ヨーロッパチャンピオンのプロ棋士を相手に5戦全勝(非公開)
2016年01月 囲碁AIが人間のプロ棋士を倒したことをネイチャーの論文で発表
世界トップ棋士の一人である『イセドル9段』と対局すると発表
2016年03月 棋譜】韓国のイセドル9段に4勝1敗で勝利
2016年12月 棋譜】日本の井山裕太をはじめ世界のトップ棋士たちを相手に60戦全勝(非公式)
2017年05月 棋譜】世界ランキング1位の中国カケツに3戦全勝
今後、AlphaGoは人間との対局を行わないと発表(ディープマインド社)
棋譜】AlphaGoVSAlphaGoの棋譜を50局分公開
2017年10月 『アルファ碁ゼロ(AlphaGo Zero)』が登場!

そして、今回登場したのが『アルファ碁ゼロ』というわけです。

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アルファ碁(AlphaGo)とは?

『アルファ碁』というのは、googleのディープマインド社が開発した『囲碁AI(人工知能)』です。

・ディープラーニング
・モンテカルロ木探索

などと言った、素人が聞いたらなんのこっちゃと思えるような最新技術を使って開発された『囲碁AI』となります。

AlphaGoの面白い所は『人間が開発した』のではなく『人工知能が自己学習を繰り返して強くなっていった』というところにあります。自動で勝手に囲碁の勉強を続けてくれるので、人間側は放置です。放置でどんどん強くなっていくわけですからね。これはたまりませんよね。

『アルファ碁ゼロ(AlphaGo Zero)』とは?

今回登場した『アルファ碁ゼロ(AlphaGo Zero)』というのは『アルファ碁の改良版』ということになります。アルファ碁と決定的に異なるのは『開発者側がアルファ碁にプロ棋士の棋譜で学ばせていない』というところでしょうか。

◆アルファ碁(AlphaGo)
・人間のプロ棋士の棋譜を元に囲碁の打ち方を学んだ
・自己学習で進化していった

◆アルファ碁ゼロ(AlphaGo Zero)
・囲碁のルールだけを教えた
・囲碁の打ち方は一切教えていない
・ゼロから独自に囲碁を学ばせた
・自己学習で進化していった

まさに『アルファ碁ゼロ』は『スタート地点がゼロ』なわけですね。ですから『アルファ碁ゼロ』なのだと思われます。

『アルファ碁ゼロ』の強さは?

驚いたことに、学習開始からたったの3日で人間のトップ棋士レベルになったようです。とんでもない学習能力ですね。世間で『人工知能が人間を支配してしまうのではないか』などと言った不安の声が飛び交っていますが、何だかそれが現実味を帯びてきたような気がしてきましたよ。

3日目・・・人類最強レベルに
21日目・・・2016年12月の『アルファ碁マスター』レベルの強さに
40日目・・・最新の『アルファ碁』の強さを上回る

『アルファ碁』は確か4~5年くらい開発期間があったはずですよ。それをたった40日で上回ってしまいましたか。とんでもないですね。

どうして『アルファ碁ゼロ』は『アルファ碁』よりもこんなに進化のスピードが速いのか? 考えられることは2つです。

①『アルファ碁』は『人間の棋譜』を学ばせたのが弊害となって進化のスピードが遅れてしまった。

②『アルファ碁ゼロ』にはアルファ碁以上の最新の技術とスーパーコンピュータが使用されている。

何にしても、囲碁の進化のスピードがさらに速まったという事であり、囲碁ファンである私にとっては嬉しい限りです。

あとがき

アルファ碁もとんでもなスピードで強くなっているなと思っていましたが、『アルファ碁ゼロ』はさらにその10倍以上のスピードで強くなっています。googleだけ別次元だとしか言いようがありません。日本、中国、韓国でも囲碁AIの開発が進められていますが、追いつく可能性をまったく感じませんよ。

果たして1年後、3年後、5年後、10年後の囲碁の世界は一体どうなってしまっているんでしょうね? もはや想像を絶するような世界になってしまいましたよ。

2017年5月にカケツと対局した時、ディープマインド社は『アルファ碁VSアルファ碁』の棋譜を50局、公開してくれました。おそらく、近い将来『アルファ碁ゼロVSアルファ碁ゼロ』の棋譜も公開してくれるものと思われます。レーティング5000を超えているアルファ碁ゼロの強さはいったいどれほどの強さになっているのか? とても興味深いですよね。もし公開されるようなことがあれば、こちらのブログでも紹介しようと思います。

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